日経BPの記者がインサイダー取引希望を公言している件について

ひっでぇなぁ〜これ。

こういうことを堂々と言うのは恥ずかしいが,もし2006年初頭に起こった“神の手”の介入を,何らかの手段で事前に知ることが出来ていたら,記者は,持っているアイテムのすべてを迷わず仮想通貨に変えていたことだろう。現実社会の株式には手を出したこともないし今後も手を出すつもりはないが,仮想世界のデータに現実の財産価値は無いため,気軽に「インサイダー情報が欲しい」と思ってしまう。RMTという形で現金化しなくても(もちろん,しないが),仮想世界内部でリッチになれたはずだ。
仮想世界でもインサイダー情報は価値がある – ITPro

内容は元記事を読んでもらえれば分かるが、要するにRMTが盛んに行われているオンライン・ゲームにおいて、運営会社による「介入」によって仮想通貨が高騰したことから、知ってりゃ俺も買っといたのになぁ〜なんてノーテンキな戯言をわざわざ記事にしているわけだ。これを書いた日川佳三とかいう記者ってバカ???
RMTという形で現金化しなくても(もちろん,しないが)」なんて書いてあるが、単に「持っているアイテム」を「仮想通貨に変え」ただけでは手持ちの仮想通貨が増えるだけで「仮想世界内部でリッチ」になんかなれないのは自明であって、「仮想通貨のRMT相場は高騰し」なんて書いている通りRMTやる気満々なのが見え見えなのに、それに本人が気づいていないこのバカさ加減はどうよ?

ただし,RMT市場が存在するという実態とは別に,無価値と見なすしかないデータが数億円規模で消えるのは,とても興味深い。仮想通貨というデータが無価値とされている以上,インサイダー情報もまた無価値であると見なされ,インサイダー情報を元に行動を起こしても何の問題にもならないのではないかという考察が頭をよぎる。
仮想世界でもインサイダー情報は価値がある – ITPro

何度も言い訳のように「無価値」と繰り返しているが、その一方で「数億円規模で消えるのは,とても興味深い」などと、ちゃっかりその価値を認めている。「インサイダー情報を元に行動を起こしても何の問題にもならない」とか言ってるが、証券取引法が仮想通貨なんぞを対象にしていないからと言って、インサイダー取引そのものに何の問題もないとは言えない筈。
「インサイダー情報が欲しい」のは誰でも当たり前であって、そんな本音を大声で述べたって何の意味もない。つ〜か、これを肯定論と勘違いするバカだって現れかねない。なぜ法律で禁止されているかを解説するならまだしも、それを自分もやりたいだなどということを、個人のblogならともかく、ニュース・サイトという公の場で表明するとは不謹慎も甚だしい。深読みして、ひょっとすると当該運営会社の社員にそのようなインサイダー取引を行った者がいることを示唆する記事ではないかという妄想も出来なくはないが、そんなら堂々とスッパ抜きゃいいだけの話であって、この能天気ぶりからして有得ないだろ。
ITProって、ドメインから明らかなように日経じゃねーか。流石は本誌でインサイダー取引による逮捕者を出しただけあって、倫理感は抜群なようだwww